(未定)
9月。まだ少し夏の余韻が残る今日この頃。
私、下田知夏(しもだ ちなつ)は約1ヶ月振りの学校へ向かっています。
長い夏休みが明けて、今日は二学期のスタート。
「ちーなーつ!」
「あ、しーちゃん!」
前から大きく手を振っている子がやって来る。
「おはよう!元気だった?」
「元気だったよ!しーちゃんも元気そうでよかった。」
彼女は田畑紫音(たばた しおん)ちゃん。高校生になって初めてできた友達。
入学式の時に隣の席になって話しかけてくれた時から私の大切な友達で、明るくてフレンドリーな素敵な子。
隣を歩いているしーちゃんが携帯を見て思い出したように言った。
「そういえば今日、高2に転校生来るらしいよ。」
「そうなの?」
「うん。駿情報!」
駿(しゅん)くんは、しーちゃんの1つ上の彼氏。
同じフロアの教室で、スポーツができる人気者。
「駿くんもよくそんな情報見つけられたね?」
「城田先生に部活の時に聞いたらしいよ。顧問で担任でもあるから、軽く聞いたら教えてくれたみたい。」
「へぇ。すごいね駿くん。さすがフレンドリー。」
「転校生が同じクラスだったら仲良くなるって意気込んでたよ。」
しーちゃんが笑いながら言う。
無駄に気合いを入れて張り切ってる駿くんが想像出来て、2人で笑ってしまった。
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