解体

楼騎side.


「.....いいだろう。」


そう組長が言うと遥は部屋を出ていった。


足音が聞こえなくなったところで


組長が俺に聞いてきた。


「....お前も。ゆうくんは人間には見えないか?」


「見た目は人間だよ。でも、


遥と一緒なんだけど根本的に何かが違うとは思ってる。」


「......処分すべきか?」


「そうは思わない。


でも、遥が殺して生きてるってことになれば


確実に人間じゃない何かになる。


そうなると、若たちに捨てられる可能性はあると思う。」


「だから遥は、生きても死んでも蓮都たちと


離れる選択肢か...。さすがだな。」


「多分、若たちと組員に飲ませて


酔い潰れて寝た時に殺ると思うから。」


「.....手伝うのか?」


「...いや。離れたところで見てるよ。」


そう言って俺と組長も大広間に戻った。

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