解体
夕立・時雨side.


総司くんはすました顔でゆうの首に吸い付いたまま


こっちを見てくる。


「総司くん。そんなキャラだっけぇ?」


「そうだぞ。熱でも出たか?」


「我慢しないって決めたんですよ。」


そういいながら、いまだにゆうに吸い付いている。


寝起きのままのようだから、まあ。


眼鏡をしてなくて、イケメンなわけで。


かなりイラつく俺たち。


「...飯できたから起きてこい。」


そう言えば、残念そうに吸い付くのを止めて


俺たちにゆうを任せてきた。


「服。着替えさせてあげてください。」


そう言って着替え始めた。


夕立がゆうを抱えて、連れてきた当初の


医療器具が置いたままの部屋に二人で入っていった。


その部屋にゆうの服を買ってきていたので


そこで、ゆうを着替えさせた。


もちろん、教えながら。


昨日の風呂のときは教えられなかったからな...。



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