解体
「組長。横からすみません。いいですか?」
「.....許そう」
「ありがとうございます。
ゆうはろくに食事をとれてません。
歩くのも長距離は無理そうです。
それに、一般常識がかなり欠落していますので。
まだ本家は無理かと...。」
そう総司が親父に言うが
「......。その状態で構わん。次来るとき連れてこい。」
「......。」
俺は返事をしないで本家を出た。
後ろで叫んでたが気にするものか。
帰りの車の中。
運転する総司が、
「いいんですか?蓮都。無視して。」
そんなことを言う。
「お前...。バックミラーで分かってんだからな。顔。」
そう。総司はさぞかし嬉しそうな顔をしていた。
「...うまくいってよかったな。」
「...ああ。本当に。(黒笑)
...組長でさえ許さないぞ。俺は。」
こいつは、俺と幼馴染みだからか
二人の時は素が出る。
まあ。いいんだが。
相変わらず黒いな。こいつ。
そう話しているうちに家についた。