強引な無気力男子と女王子
そしてやってきた日曜日。
私達は、約束通り学校の最寄り駅に集合していた。
某黄緑のトークアプリで私は一応繋がっていた駿樹さんを誘うと、一瞬で「行く」と返信が返ってきた。
私の介入がなくても仲直りできるんじゃないのか。
そう思ってしまう。
そして、やってきた駿樹さんは日葵を見て少しだけ表情を緩めたが、やっぱりというか、案の定というか、悠理を見ると顔を少し歪めた。
「なんで他の男がいるんだ」
駿樹さんの目がそう言ってる。
私だって知らないよ。
日葵のほうを見ると、日葵は気まずそうに視線を外す。
早くも、みんなの間に微妙な空気が流れ出したとき。
「早く真紘の家に行こうよ」
そんな空気を読んでなのかなんなのか知らないけど。
悠理が沈黙を破って、少し場の空気が和らいだ。
良かった‥‥‥。
「そ、そうだね!早く行こう!」
私はわざと明るい声を出して歩き出した。
‥‥‥勉強会、無事に終わるかな?
「うう〜‥‥‥。無理」
「弱音を吐かない」
「だってえ‥‥‥」
時は流れ、只今勉強会の真っ只中。
相変わらず日葵と駿樹さんは仲直りする様子がない。
まあ、日葵は本格的に勉強がヤバくて、そこまで余裕がないって感じだけど。
男二人は一声も発さず、黙々とただ問題を解いている。
駿樹さんはともかく、悠理はなんか喋れよ!
心の中でそう怒ったあと、それは間違いだな、とすぐ気づく。
自分から参加を決めたとはいえ、悠理は巻き込まれた側だ。
私が怒る資格なんてない。
「真紘〜‥‥‥これどうやって解くの‥‥‥?」
「取り敢えず、aとbとcの関係についてわかってることを書いてみるの」
「なるほど!」
私は日葵に教えながら、自分も問題を解いているという感じ。
日葵は数学が絶望的に出来ないんだよな。
だって今だって、ほら。
「日葵‥‥‥。アンタ何書いてんの?」
「え?何って、aとbとcの関係について書いてるんだよ」
「これが?」
日葵のノートに書かれたのは、お世辞にも数学に関係することとは言えない内容だった。
「aちゃんとbくんは幼馴染で〜、aちゃんとbくんは両片思いなの。で、cくんは二人の恋を応援してたんだけど、次第にaちゃんに惹かれちゃって‥‥‥」
「変な妄想膨らますな!」
日葵は数学ができない分なのかなんなのか。
文章、ひいては物語を書く力が凄いのだ。
テストも、国語だけいつも100点近い。
私達は、約束通り学校の最寄り駅に集合していた。
某黄緑のトークアプリで私は一応繋がっていた駿樹さんを誘うと、一瞬で「行く」と返信が返ってきた。
私の介入がなくても仲直りできるんじゃないのか。
そう思ってしまう。
そして、やってきた駿樹さんは日葵を見て少しだけ表情を緩めたが、やっぱりというか、案の定というか、悠理を見ると顔を少し歪めた。
「なんで他の男がいるんだ」
駿樹さんの目がそう言ってる。
私だって知らないよ。
日葵のほうを見ると、日葵は気まずそうに視線を外す。
早くも、みんなの間に微妙な空気が流れ出したとき。
「早く真紘の家に行こうよ」
そんな空気を読んでなのかなんなのか知らないけど。
悠理が沈黙を破って、少し場の空気が和らいだ。
良かった‥‥‥。
「そ、そうだね!早く行こう!」
私はわざと明るい声を出して歩き出した。
‥‥‥勉強会、無事に終わるかな?
「うう〜‥‥‥。無理」
「弱音を吐かない」
「だってえ‥‥‥」
時は流れ、只今勉強会の真っ只中。
相変わらず日葵と駿樹さんは仲直りする様子がない。
まあ、日葵は本格的に勉強がヤバくて、そこまで余裕がないって感じだけど。
男二人は一声も発さず、黙々とただ問題を解いている。
駿樹さんはともかく、悠理はなんか喋れよ!
心の中でそう怒ったあと、それは間違いだな、とすぐ気づく。
自分から参加を決めたとはいえ、悠理は巻き込まれた側だ。
私が怒る資格なんてない。
「真紘〜‥‥‥これどうやって解くの‥‥‥?」
「取り敢えず、aとbとcの関係についてわかってることを書いてみるの」
「なるほど!」
私は日葵に教えながら、自分も問題を解いているという感じ。
日葵は数学が絶望的に出来ないんだよな。
だって今だって、ほら。
「日葵‥‥‥。アンタ何書いてんの?」
「え?何って、aとbとcの関係について書いてるんだよ」
「これが?」
日葵のノートに書かれたのは、お世辞にも数学に関係することとは言えない内容だった。
「aちゃんとbくんは幼馴染で〜、aちゃんとbくんは両片思いなの。で、cくんは二人の恋を応援してたんだけど、次第にaちゃんに惹かれちゃって‥‥‥」
「変な妄想膨らますな!」
日葵は数学ができない分なのかなんなのか。
文章、ひいては物語を書く力が凄いのだ。
テストも、国語だけいつも100点近い。