強引な無気力男子と女王子
「悠理も、もちろん百華みたいな可愛い女の子が好きだよねぇ?」
―――!
奥江さんは、私から目を逸らさないでそう言った。
醜く、口元が弧を描く。
「悠理はどうなのぉ?」
「・・・・・・」
答えを確信しているような口調で、奥江さんは続ける。
・・・なんて答えるんだろう。
私と悠理は付き合ってるけど・・・やっぱり、可愛い女の子のほうがいいよね。
奥江さんなんて、可愛い女の子の代表じゃないか。
それに比べて私は・・・。
ズキン、と胸が痛くなる。
無意識のうちに、机の下で手を強く握った。
「早く答えてよぉ!」
「というか、そんなの関係ないし」
「え?」
待ちきれずに奥江さんが悠理を急かしたのと同じぐらいで、悠理は相変わらず眠そうなままそう言った。
奥江さんが、答えの意味を理解できずに聞き返す。
「関係ないって・・・」
「だって俺、真紘と付き合ってるから」
「え!?」
「はぁ!?」
奥江さんと私の声が重なる。
何暴露してるの!?
いや、別に私も「隠せ」とは言ってなかったけど!
でも、それにしたって・・・!
「ちょっと悠理、何言ってんの!?」
「別に、言ってもよくない?」
「良くない!」
「えー・・・」
悠理は、不満そうな声を漏らす。
いや、こっちが「えー・・・」って言いたいんですけど!?
「ねぇ悠理・・・冗談だよね・・・?まさか、本当じゃないよね?百華をからかってるんだよね?」
奥江さんは、まだよく悠理の付き合ってる宣言を信用していないみたいだ。
いや、信用しないようにしているって言ったほうが正しいかもしれない。
だって、奥江さんも悠理のこと・・・。
「本当だけど」
「なんで!?だってそんな子より百華のほうが・・・!」
「眠い。ちょっと奥江、寝させて・・・」
それだけ言って悠理はまた机に突っ伏した。
数秒後、穏やかな寝息が聞こえてくる。
「ねぇ・・・今のって、本当なの」
「あー、いや、まぁ・・・うん」
奥江さんは、さっきまでとは明らかに声のトーンが違う。
まるで別人みたいだ。
何回か意味のない言葉を発してから、私は頷いた。
「そう・・・」
それを聞いて、奥江さんは黙って下を向いてしまった。
・・・なんだか、とても痛々しい。
―――!
奥江さんは、私から目を逸らさないでそう言った。
醜く、口元が弧を描く。
「悠理はどうなのぉ?」
「・・・・・・」
答えを確信しているような口調で、奥江さんは続ける。
・・・なんて答えるんだろう。
私と悠理は付き合ってるけど・・・やっぱり、可愛い女の子のほうがいいよね。
奥江さんなんて、可愛い女の子の代表じゃないか。
それに比べて私は・・・。
ズキン、と胸が痛くなる。
無意識のうちに、机の下で手を強く握った。
「早く答えてよぉ!」
「というか、そんなの関係ないし」
「え?」
待ちきれずに奥江さんが悠理を急かしたのと同じぐらいで、悠理は相変わらず眠そうなままそう言った。
奥江さんが、答えの意味を理解できずに聞き返す。
「関係ないって・・・」
「だって俺、真紘と付き合ってるから」
「え!?」
「はぁ!?」
奥江さんと私の声が重なる。
何暴露してるの!?
いや、別に私も「隠せ」とは言ってなかったけど!
でも、それにしたって・・・!
「ちょっと悠理、何言ってんの!?」
「別に、言ってもよくない?」
「良くない!」
「えー・・・」
悠理は、不満そうな声を漏らす。
いや、こっちが「えー・・・」って言いたいんですけど!?
「ねぇ悠理・・・冗談だよね・・・?まさか、本当じゃないよね?百華をからかってるんだよね?」
奥江さんは、まだよく悠理の付き合ってる宣言を信用していないみたいだ。
いや、信用しないようにしているって言ったほうが正しいかもしれない。
だって、奥江さんも悠理のこと・・・。
「本当だけど」
「なんで!?だってそんな子より百華のほうが・・・!」
「眠い。ちょっと奥江、寝させて・・・」
それだけ言って悠理はまた机に突っ伏した。
数秒後、穏やかな寝息が聞こえてくる。
「ねぇ・・・今のって、本当なの」
「あー、いや、まぁ・・・うん」
奥江さんは、さっきまでとは明らかに声のトーンが違う。
まるで別人みたいだ。
何回か意味のない言葉を発してから、私は頷いた。
「そう・・・」
それを聞いて、奥江さんは黙って下を向いてしまった。
・・・なんだか、とても痛々しい。