年下男子にご注意を!
「どうしてそういうこと、言うの?」


「……俺…、ずっとミコちゃんのことが好きだった。本当に、ずっと……」


そこで言葉を区切る。

切なそうな表情の和泉くんに、胸がギュッと締め付けられた。


「やっと……。やっと追いついたと思ったんだ。ランドセル背負った小学生なんて、ただのガキだし…」


空になったカップをテーブルに置く。

ガシャっという氷の音が、やけに耳に響いた。


「やっぱり、どこまでいっても追いつけないんだな…」


『帰るわ』

そう言って席を立った彼の後ろ姿を

何も言えないまま見送った。
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