年下男子にご注意を!
「和泉、知り合い?」


頭上から平沢先輩の声が降ってくる。


「うん、ミコちゃんと」


「ミコちゃん?」


先輩が不思議そうな声を出したので顔を上げると

和泉くんがあたしの肩に腕を回し

その勢いで彼の胸の中に引き込まれた。


「神楽美琴、だからミコちゃん。平沢さん知らないの?」


「知ってるよ。中学の時、生徒会で一緒だったからね」


こんな状態を見ても何も言わない先輩に、胸がチクリと痛む。
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