年下男子にご注意を!
「いっ、和泉くん」


「ん?何?」


見上げると、相変わらずの優しい笑顔。


「あの…、手…。…皆が、見てるから」


違う制服を着ているからただでさえ目立つのに

学校を出てすぐのところで

こんなに密着して歩いているなんて。


「男()け」


ギュッとあたしを抱き寄せたまま

髪の毛に指を(から)ませいたずらっぽく笑う。


「そんな…。だって…恥ずかしいんだもん」


こんなに至近距離で男の子と一緒になったことなんて

中学の運動会のフォークダンス以来だ。
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