短編スカッと集

　それから３日後に俺は妹からおじいちゃんの
　遺言の中に俺を必ず呼ぶこととあったと電話で
　言われ実家に向かっている

「ただいま」

　拓海が言う

「相続放棄したからお前なんて必要ないけどな本当は」

　父が言う

「では遺言を読みます」

　弁護士が言う

　弁護士が荷物の中から遺言書を取り出し開けて中を
　出した

「では読みます。私の遺産３０００万を息子晴彦
　孫の拓海、奈美子と孫の夫孝之で均等に分けるべし
　この家は生前に孫の拓海に贈与してるので財産は
　以上」

　弁護士が読み上げる

「なんだこの遺言書は！拓海！！お前この家を生前贈与って
　どういうことだ！！」

　父が怒る

「ああ！忘れてたわすっかり。ごめんな。」

　拓海が言う

「何がごめんだ！！今までさんざんローン払わせて！！」

　父が言う

「俺が追い出さず住まわせてやってたんだから感謝しろよな
　他人さん！！」

　拓海が言う

「父親に向かって何が他人だ！！この親不孝者が！！」

　父が言う

「何が親不孝者だよ？俺と家族の縁切ったのそっちだろ？」

　拓海が言う

「うるさい！！今すぐこの家の権利をよこせ！！そしたら
　許してやる！！」

　父が言う

「何言ってるんの？頭大丈夫？弁護士さんがいるから今言うけど
　あんたら皆この家から出て行ってね？」

　拓海が言う

「何が出ていけだ！！ふざけるな！！」

　父が言う

「ここ俺んちわかる？俺が出て行けって言って無視して居座ったら
　不法侵入になるわけ。弁護士さんは証人♪おわかり？」

　拓海が笑顔で言う

「ちょっと待ってよ！！お兄ちゃん！！私には
　赤ちゃんがいるんだよ！！」

　奈美子が言う

「俺も弁護士さんがいるから言うよ。
　奈美子！離婚だ！！」

　孝之が言う

「ええ！！何急に！！」

　奈美子が驚いていう

「奈美子。実はな？孝之と俺は幼馴染なわけ
　孝之は昔近所に住んでててよく遊んでたんだわ
　引っ越してからも関係は続いてるいわゆる腐れ縁の
　親友ってやつだな？お前が結婚したって聞いて
　後から孝之から聞いて驚いたよ。で孝之に
　奈美子が最近様子がおかしいと聞いたから
　今日来てくれたおじいちゃんの友人の
　弁護士さんの窪田さんに俺がお金出してあげて
　依頼したのよ？したらお前の浮気の証拠が出るわ
　出るわで」

　拓海が言う

「何か勝手にしてるのよ！！」

　奈美子が言う

「孝之が結婚した当時はそこそこいい会社にいて給料
　よかったからいいけど今は会社変わって給料も
　安くなったからお金持ってるやつに鞍替えしようと
　したんだよな？ひどい女だな？」

　拓海が言う

「俺は安月給ですまなかったな！！それも今日までだ！」

　孝之が言う

「ということで新しい家探すのに時間かかるから２週間待ってやる！！
　それまでに荷物まとめて出て行ってね？」

　拓海が言う