幼なじみ〜好きだったよ、君のこと〜
凉の発表が終わると小百合たちは拍手を送る。凉が真面目に書いたのが意外で、小百合は感心してしまった。
「次、誰が発表する?」
グループの子がそう訊ねると、「じゃあ私が……」と英玲奈が手を挙げる。
「私の調べた世界遺産も、宮前くんと同じデンマークだから……」
そう英玲奈が言うと、凉は「そうなんだ」とどこか嬉しそうな顔をする。小百合が胸を痛めている間に英玲奈の発表は始まった。
「私が調べたのはクロンボー城です。2000年に世界遺産に登録されました。デンマークにあります。シェイクスピアの戯曲であるハムレットの舞台となったお城です。海峡を挟んでわずか七メートル先にスウェーデンが目視できる海辺にあります」
「へえ〜、そんなお城があるんだ!」
英玲奈の発表が終わった後、凉が楽しそうに声をかける。小百合の体は震え、何も考えられなくなってしまった。
「凉、帰ろう!」
授業も掃除もホームルームも終わり、小百合はかばんを手にする。英玲奈とは家が反対方向のため、傷付かなくていい。それがまだ救いだった。
「次、誰が発表する?」
グループの子がそう訊ねると、「じゃあ私が……」と英玲奈が手を挙げる。
「私の調べた世界遺産も、宮前くんと同じデンマークだから……」
そう英玲奈が言うと、凉は「そうなんだ」とどこか嬉しそうな顔をする。小百合が胸を痛めている間に英玲奈の発表は始まった。
「私が調べたのはクロンボー城です。2000年に世界遺産に登録されました。デンマークにあります。シェイクスピアの戯曲であるハムレットの舞台となったお城です。海峡を挟んでわずか七メートル先にスウェーデンが目視できる海辺にあります」
「へえ〜、そんなお城があるんだ!」
英玲奈の発表が終わった後、凉が楽しそうに声をかける。小百合の体は震え、何も考えられなくなってしまった。
「凉、帰ろう!」
授業も掃除もホームルームも終わり、小百合はかばんを手にする。英玲奈とは家が反対方向のため、傷付かなくていい。それがまだ救いだった。