コックリさんコックリさん
そう言うと奈穂はポケットからコインを取り出した。

「あれ?10円玉じゃないんだ」

「うん!うちの学校では外国のコインの方が願いが叶いやすいんだって」

「へーよくあったね」

「うん、貰ったの」

「ふーん」

「じゃ、いくよー。まずは普通の質問から、その後願いを言うんだよ。華奈が先言ってね」

そう言ってコックリさんの紙にコインを置いた。

「コックリさんコックリさん明日の天気は晴れですか?」

“はい”

『動いた!願い言って!』

『う、うん!』

「コックリさんコックリさん、願いを言ってもいいですか?」

“はい”

「!、私の願いは」

そこで私の言葉は途切れた。

頭に痛みが走ったから。

意識が飛ぶ前奈穂の顔が見えた。目が血走っていた。
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