復讐ブラッド
廊下を歩いている最中、ジュリアは何度も小さく悲鳴を上げてしまった。教室に向かう廊下だけでも何人もの人がナイフで刺されている。誰もが痛みにもがき苦しみ、ピクリとも動かない人もいた。

「最初に殺ったのはコイツら。くだらない話で盛り上がってつまんなかったからね〜。泣き喚いちゃってさ、殺しがいあったよ〜」

メアリが教室のドアを開けると、そこは廊下とは比べものにならないほどの光景だった。教室中に血痕が飛び散り、辺りを赤く染めている。そしてその中で、クラスメートたちが息絶えていた。

「あっ……ああ……」

動くことのない遺体の中には、ジュリアの友達の姿もあった。ジュリアはその場に崩れ落ち、遺体の山を見つめて涙を流す。それを面白げにメアリは眺めていた。

「フフッ。苦しいでしょ?すぐに楽にしてあげるね♡嘘つきな親友のジュリア」

メアリがジュリアに目線を合わせてそう言った刹那、ジュリアの胸に激痛が走った。痛みを発している場所を見れば、ナイフがそこに深々と突き刺さっている。メアリがナイフを引き抜くと、そこから血が一気にあふれ出した。
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