悔しい心音に望む
あの子も笑って “ 私 ” を品定めするんだ。
わかってるけどね。知らないフリ。
画面に視線を戻す。依存症じゃないよ、って説得力皆無。
っていうのはかなり厄介だと思う。
私自分のことはバカだって思ってないけど、頭は良くない方で。何かしら正当な理由を言い出せたら、こういう、くだらないこと棄権できそう。
だから厄介。承認欲求。
つまらないからため息吐き出して片付け。
こんな私は可愛くないしイマイチだ。
“ 百亜ちゃんって実際そうでもないよね ” ってまた誰かが吹聴するんでしょ。わかってないなあ。
私、あなたのために可愛いわけじゃあないんだよ。
ふう、とため息とは違う空気。
ガタッと音を鳴らして立ち上がって精一杯可愛く振る舞う準備をする。
背筋を伸ばして。リボンを直して。
スカートの裾折れてないかな、とかチェック。
うん。大丈夫。
今日もいてくれるといいなぁ。
胸が苦しくって、あまくて滑らか。
やわやわした期待。ずっと奥で燻った。
「…ずっとマシだよ」
これは本音。