貴妃未満ですが、一途な皇帝陛下に愛されちゃってます
紅華が貴妃に、そして睡蓮が晴明の望み通りに正式に皇后となってもう一年になる。その二人が次々に身ごもったことで、晴明の世継ぎは安定、と世間では思われていた。
どちらの父親も『皇帝陛下』には違いないのだが、その秘密を知るものは少ない。
「申し訳ありません」
突然、白露がその場に伏せた。
「皇太后さまにお話したのは、私です」
「白露」
驚いた紅華は、あわてて白露のもとに座り込む。
「顔をあげてちょうだい。怒ってはいないから」
「本当なら、決して口にしてはならない秘密です。ですが、天明様を我が子晴明様と同様に愛して育てられた皇太后さまには、どうしても、どうしても、知っていただきたく……」
「話してくれて嬉しかったわ、白露」
「皇太后さま」
白露を落ち着かせた紅華は、その場で深く頭をさげる。
「ずっと、黙っていて申し訳ありません」
「いいのよ。むしろ、よくあの子の秘密を守ってくれました。秘密を守れなかったのは、私の方ね」
まるで少女のようにいたずらっぽく皇太后は笑って、紅華に座るように促した。
どちらの父親も『皇帝陛下』には違いないのだが、その秘密を知るものは少ない。
「申し訳ありません」
突然、白露がその場に伏せた。
「皇太后さまにお話したのは、私です」
「白露」
驚いた紅華は、あわてて白露のもとに座り込む。
「顔をあげてちょうだい。怒ってはいないから」
「本当なら、決して口にしてはならない秘密です。ですが、天明様を我が子晴明様と同様に愛して育てられた皇太后さまには、どうしても、どうしても、知っていただきたく……」
「話してくれて嬉しかったわ、白露」
「皇太后さま」
白露を落ち着かせた紅華は、その場で深く頭をさげる。
「ずっと、黙っていて申し訳ありません」
「いいのよ。むしろ、よくあの子の秘密を守ってくれました。秘密を守れなかったのは、私の方ね」
まるで少女のようにいたずらっぽく皇太后は笑って、紅華に座るように促した。