貴妃未満ですが、一途な皇帝陛下に愛されちゃってます
「ああ。これからも『皇帝陛下』ではあり続けるつもりだが、死んでもいいとはもう思わない。守るものが増えたんだ。せいぜい、死に抗って生きてやるさ」

「頼みますよ。おじいちゃんになってもおばあちゃんになっても、生きていきましょうね」

「楽しみだな」

 笑った天明は、力を籠めすぎないように紅華を抱きしめた。




 宮城に明るい知らせが飛び交うことになるのは、次の朝の事だった。そしてまた、半年後にも。陽可国には、しばらく明るい知らせが続くことだろう。



【終】

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