世界一の総長がアイツと全国統一した話
流華side
ピリリッピリリッ
『んっ……』
その無機質な音で私は目覚めた。
カチッ
『6:30…時間通り…』
今日は入学式だ。
本当は行きたくなんてなかった。
ずっと永遠に見守らなければならないものが
私にはあるから。
でも…
『…絶対来いよ、か…』
そう、ある人物に出席を求められたのである。
『めんどくさいな…いや、だな…』
そう言ったってアイツが聞いてくれないことくらい
私にも分かる。
『用意しなきゃ』
すると…
ドタドタドタドタッ
凛兎「やっべぇ用意忘れてた!!!」
…朝からうるさいやつ…
『おはよ、凛兎–リト–』
この男は狭山 凛兎–サヤマ リト–。
私の同居人である。
そして…いや、これは後でいいや…
『…?』
微かに走る音…?
その音は段々大きくなる。
そして…
ガチャッ!!!
蘭「ッ…お…はよ…」
『おはよ、蘭–ラン–』
この男はもう一人の同居人の茅野 蘭–カヤノ ラン–。
口数が少ない方ではあるが、
何故か毎朝走ってリビングへ来る。
『二人とも早起きだね。』
凛兎「当たり前でしょ!?
僕たちだって用意もあるし…それに!」
『それに?』
凛兎「蘭!言ってやって!」
『…?』
蘭「…流華–ルカ–と一緒に…行きたい…
が、学校…」
『フフッ…可愛いね、二人とも』
2人「……///」
あぁ…愛おしい…
この2人だけは…守らなきゃな…。
あ、私の自己紹介忘れてた…ね。
私の名前は神楽木 流華–カグラギ ルカ–。
自己紹介はここまでにして…。
『早く準備しよっか…ね』
2人「うん!(…ん。)」
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