Light and Dark ー光と闇ー
クローゼットから大きな鞄を取り出し
化粧ポーチ、通帳、服等手当り次第詰め込んだ。
あと靴だけ
靴を入れる袋を用意して、1階に降りる時
リビングのドアが開く音が聞こえ身を潜めた。
ーーゴクッ
額に滲む汗と静かな空間でより喉の音が大きく聞こえる
足音は徐々に近くなり
「あっ…うそ…」
「しぃー」
声を出すと思ったのか男は自分の口元に
人差し指を立てしぃーとしてきた
その事から下にお母さんがいることが分かる
そして、男がこの先何をしようとしているのか
男は私の口元を抑えながら、私の部屋に入る
引っ張られる際私の手元の荷物が落ち大きな音を鳴らした。