ラブ♡ディスタンス【完】
『たとえば今日とか。
 雨上がりの、ぬかるんだ道を歩きながら
 小さい頃によく一緒に歩いたな、とか
 思いだしたりして。
 それで急に押さえていた哀しみとかが
 溢れだしてくるんだよ』



志樹君が、私を見返した。

その瞳はとても

キラキラしていて美しかった。




「どうしたらいいの?
 そーゆーとき。
 俺は、どーしたらいーの?」



『ガマンしないこと。
 平気なふりを、しないこと』



「...難しいな」



『難しくなんかないよ』



「わかんないよ」



『おいで』



”おいで返し”だよ。

雷の時、すごく安心できたから。



今度は私が・・・



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