予想外の怪談話。
「ねぇ、ここ写真とか撮ってもいいのかな?」
こんな綺麗なところ、写真に収めないと気が済まん!
「えーっと、いいんじゃない? ほら、あそこのカップルなんて堂々と撮ってるし」
「うわー、リア充爆発しやがれーww」
「やがれって…」
「まいーや。花音、写真撮ろー」
スマホを掲げて、ポーズは完璧!
「うん。…って…、ちょ…急に? まだポーズ決めれてないんだけど詩音!」
カシャッ
「あーごめん、もう撮っちゃったわ。…うわ、花音酷い顔してるw」
「わー、見ないでよ」
「…あれ?」
「どした?」
「あれ? これ何? 何か写ってる?」
「は?」
…うん、やっぱり何かが写ってる…。
…これは……お化け?
あはは、やだなぁ、そんなわけない、か。
「ほら、ここだよ、ここ!」
指を指して、同意を求める。
「は? 何言ってんの? 何もないじゃん」
「え……」
なぜか、背中に冷や汗が流れた。
「何もないわけないじゃん! ほら、ここ。ここ!」
花音は私が指をさしたところをじっと見つめてから…。
「ごめん、私にはわかんないや」