仮面夫婦は今夜も溺愛を刻み合う~御曹司は新妻への欲情を抑えない~
真実と溺れる愛情
MARRYのオフィスで、私は唸っていた。
(ぜんっぜん集中できない……)
担当しているご夫婦とのやり取りが一段落していることから、今はフェアの内容を考えているところだった。
なのに、どんなフェアにするかまったく思い浮かばない。気を抜けば水が染み出すように後悔と羞恥がにじんでくる。
(なんであの日、気絶しちゃったんだろう……!)
思いがけず距離を詰めたあの夜、私は和孝さんの腕の中で意識を飛ばした。
緊張しすぎたせいだろうと自分で思っている。頭の血管が切れなかっただけマシだろう。
和孝さんは朝になって意識を取り戻した私にずっと謝り続けていた。
焦りすぎたと何度も言っていたけれど、本来ならば私ももっと焦るべきだったのだ。
(ぜんっぜん集中できない……)
担当しているご夫婦とのやり取りが一段落していることから、今はフェアの内容を考えているところだった。
なのに、どんなフェアにするかまったく思い浮かばない。気を抜けば水が染み出すように後悔と羞恥がにじんでくる。
(なんであの日、気絶しちゃったんだろう……!)
思いがけず距離を詰めたあの夜、私は和孝さんの腕の中で意識を飛ばした。
緊張しすぎたせいだろうと自分で思っている。頭の血管が切れなかっただけマシだろう。
和孝さんは朝になって意識を取り戻した私にずっと謝り続けていた。
焦りすぎたと何度も言っていたけれど、本来ならば私ももっと焦るべきだったのだ。