仮面夫婦は今夜も溺愛を刻み合う~御曹司は新妻への欲情を抑えない~
「意地悪しないで!」
「だめ?」
「だめ!」
「って言われるといじめたくなるんだ」
「嫌いになるよ」
「昨日の夜も言ってたな」
「……!」
油断した隙に引き寄せられ、ちゅっと口付けられてしまった。
塞がった唇の隙間から舌が入り込んでくる。昨日も散々絡んできたそれが今日もまた私を翻弄して、意識を奪おうとした。
(昨日のことは思い出させないでほしい……)
背中にすがりかけてはっと大切なことに気付いてしまった。
(火! つけたまま!)
和孝さんの腕を逃れ、急いでフライパンの火を止める。
卵はすっかり固まってしまっていた。フライパンの上に広がって、元溶き卵のじゅうたんになっている。これをオムレツとは呼べない。
「和孝さんが邪魔するから失敗したんだけど」
「じゃあお詫びに」
「だめ?」
「だめ!」
「って言われるといじめたくなるんだ」
「嫌いになるよ」
「昨日の夜も言ってたな」
「……!」
油断した隙に引き寄せられ、ちゅっと口付けられてしまった。
塞がった唇の隙間から舌が入り込んでくる。昨日も散々絡んできたそれが今日もまた私を翻弄して、意識を奪おうとした。
(昨日のことは思い出させないでほしい……)
背中にすがりかけてはっと大切なことに気付いてしまった。
(火! つけたまま!)
和孝さんの腕を逃れ、急いでフライパンの火を止める。
卵はすっかり固まってしまっていた。フライパンの上に広がって、元溶き卵のじゅうたんになっている。これをオムレツとは呼べない。
「和孝さんが邪魔するから失敗したんだけど」
「じゃあお詫びに」