仮面夫婦は今夜も溺愛を刻み合う~御曹司は新妻への欲情を抑えない~
いたずらっぽい笑顔が近付いたかと思ったときにはもう唇が重なっている。
「これじゃお詫びにならないか」
「ならない!」
菜箸を持ったまま再び和孝さんの胸を押しのけて、ぶんぶん首を振る。朝から本当に心臓に悪い。
「こういうのって、もっとゆっくり時間をかけるものなんじゃないの? なのに……」
「思ってたより紗枝さんをからかうのがおもしろくて」
「……そんなに意地悪な人だと思わなかった」
「いつの間にか俺も自分を隠していたのかな」
くすくす笑いながら和孝さんが私を抱き締める。
また体温が上がったけれど、囁かれた声のせいで余計ひどいことになった。
「昨日慣らしたおかげで気絶はしなくなったな」
「……!」
「これじゃお詫びにならないか」
「ならない!」
菜箸を持ったまま再び和孝さんの胸を押しのけて、ぶんぶん首を振る。朝から本当に心臓に悪い。
「こういうのって、もっとゆっくり時間をかけるものなんじゃないの? なのに……」
「思ってたより紗枝さんをからかうのがおもしろくて」
「……そんなに意地悪な人だと思わなかった」
「いつの間にか俺も自分を隠していたのかな」
くすくす笑いながら和孝さんが私を抱き締める。
また体温が上がったけれど、囁かれた声のせいで余計ひどいことになった。
「昨日慣らしたおかげで気絶はしなくなったな」
「……!」