仮面夫婦は今夜も溺愛を刻み合う~御曹司は新妻への欲情を抑えない~
私は別のスタッフの補佐として本来ひとりにつきひと組のご夫婦を担当するところをふた組対応することになっており、和孝さんは和孝さんで副社長としての仕事が忙しかった。現社長の皆崎さんが引退を考えていることもあって、これまで以上にやることが多いらしい。
「そっちじゃなくて、理想の方」
「ああ、なるほど」
絵美さんの言う『理想の結婚式』というのは、以前、私が話したものだった。
大好きなアンティークを存分に味わえるような結婚式にしたい、というものだ。
「あ、でもクラシカルな式にするなら、カスミソウや白バラがいいかしら。大きな白ユリでもいいかもしれないわね。でももっちーさんにはジャスミンもいいかも。いい匂いもするし」
「アンティークアジサイだと扱いづらいですか?」
「そっちじゃなくて、理想の方」
「ああ、なるほど」
絵美さんの言う『理想の結婚式』というのは、以前、私が話したものだった。
大好きなアンティークを存分に味わえるような結婚式にしたい、というものだ。
「あ、でもクラシカルな式にするなら、カスミソウや白バラがいいかしら。大きな白ユリでもいいかもしれないわね。でももっちーさんにはジャスミンもいいかも。いい匂いもするし」
「アンティークアジサイだと扱いづらいですか?」