アイイロの雨【中学生日記④】
横を見ると、窓ガラス一面に雨の雫がついている。その向こう側には、藍色めいたアジサイがぼやけて見えていた。
アジサイの花言葉って、何だったっけ。梅雨に入るころ、奈緒は調べたことがあった。
移り気。浮気。冷淡。高慢……
ひどい言われ方。おそらく青が主体となり、微妙に変わってゆく色あいから来る印象なのだろう。
あんまりだ。あまりにもアジサイが可哀想……
ひとつだけ、心に残る花言葉があった。
辛抱強い愛情。
これだ。そう思った。
いまのワタシにピッタリな言葉。
涙が流れ出たおかげか、心が落ち着きを取り戻した。
「何をやってもうまく行かない。まぁ、しょうがないか。そんな日もあるよね…… さ、もう帰ろ」
アジサイの花言葉って、何だったっけ。梅雨に入るころ、奈緒は調べたことがあった。
移り気。浮気。冷淡。高慢……
ひどい言われ方。おそらく青が主体となり、微妙に変わってゆく色あいから来る印象なのだろう。
あんまりだ。あまりにもアジサイが可哀想……
ひとつだけ、心に残る花言葉があった。
辛抱強い愛情。
これだ。そう思った。
いまのワタシにピッタリな言葉。
涙が流れ出たおかげか、心が落ち着きを取り戻した。
「何をやってもうまく行かない。まぁ、しょうがないか。そんな日もあるよね…… さ、もう帰ろ」