僕は君に嫌われている。
「みんな!!!逃げろ!!」

「車が突っ込んでくる!!!」



それは、穏やかな夕日が地平線を沈んでいく最中のことだった。



少し離れたところから、叫びにも似た声が聞こえて。




「ひなの!!!!!」




物凄いスピードでこちらへ突っ込んでくるトラックと、


俺のすぐそばを、なにも気付かずに歩く女の子と、



僕の愛しい恋人の名を、悲鳴にも似た声で呼ぶ誰かの声。









困ってる人を助けた僕を、君はこれからも変わらずに好きでい続けてくれるだろうか。







それとも、「またね」と交わした約束を破ってしまう僕を、嫌いになってしまうのかな。
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