好きじゃない
「麻木蓮、1年女子と付き合ったって!」
クラスのどっかから声がした。
「あれ?2組の子と付き合ってなかったっけ?」
「3年の先輩とも付き合ったって聞いたけど」
「それはかなり前に別れてるよ」
いろんな声が飛び交う。
「まじで発情期かよ」
私は歯ブラシを口に挟みながら呟く。
机の上に化粧ポーチを広げて眉毛を描き足してる玉手奈穂と八重田若菜が笑う。
「それな」
「ありえんわ」
二人が鼻で笑う。
「男子高校生ってただのサルなんだろうね」
「っていうウチらもさかってるけどな」
ははは、と乾いた笑いがすぐに消える。
「麻木蓮ってかっこいいか?」
私は奥歯を磨きながらフゴフゴ二人に聞く。
「まあイケメンの部類じゃね?」
奈穂がビューラーでまつげを挟みながら答える。
鏡の中の自分に夢中。
「んー、分かるけど、なんかなー」
「あれじゃん、カナは筋肉バカが好きだから」
「筋肉に勝るもんないわ」
私は窓の外の青空に目を向ける。
もう春が終わりそうだ。
4月なんてあっという間。
「日本にも兵役があったらみんなマッチョになるのになー」
私の呟きに二人は「出た、バカの発言」と口を揃えた。
クラスのどっかから声がした。
「あれ?2組の子と付き合ってなかったっけ?」
「3年の先輩とも付き合ったって聞いたけど」
「それはかなり前に別れてるよ」
いろんな声が飛び交う。
「まじで発情期かよ」
私は歯ブラシを口に挟みながら呟く。
机の上に化粧ポーチを広げて眉毛を描き足してる玉手奈穂と八重田若菜が笑う。
「それな」
「ありえんわ」
二人が鼻で笑う。
「男子高校生ってただのサルなんだろうね」
「っていうウチらもさかってるけどな」
ははは、と乾いた笑いがすぐに消える。
「麻木蓮ってかっこいいか?」
私は奥歯を磨きながらフゴフゴ二人に聞く。
「まあイケメンの部類じゃね?」
奈穂がビューラーでまつげを挟みながら答える。
鏡の中の自分に夢中。
「んー、分かるけど、なんかなー」
「あれじゃん、カナは筋肉バカが好きだから」
「筋肉に勝るもんないわ」
私は窓の外の青空に目を向ける。
もう春が終わりそうだ。
4月なんてあっという間。
「日本にも兵役があったらみんなマッチョになるのになー」
私の呟きに二人は「出た、バカの発言」と口を揃えた。