好きじゃない
結局コンビニでおにぎりと飲み物を買って、近くの河原で食べることにした。
河原は石がゴツゴツしてる。
座りやすい石が限られてるから、少し前後になる形で蓮と腰を下ろす。
「蓮さー、私思ったんだよね」
「突然なに」
蓮はゆったりとした川の方に視線を向けたままだ。
「男と付き合うから楽しいんじゃなくて、一緒にいて楽しい人と一緒にいるから楽しいんだなって」
蓮がやっとこっちを見る。
「当たり前だろ」
「え、知ってた?」
蓮は少し私の方に腰の位置をずらす。
「知ってるよ」
「まじかー」
私は足元の石に手を伸ばす。
と、隣で話し始めた。
「元カノがそうだった。」
私は足元から蓮に視線を移す。
「何やってもめちゃくちゃ楽しかったなー」
今度は蓮が足元の石をいじる。
「元カノって一人だけ付き合ったことあるっていってた、その人?」
「うん、まー、最後まで完全に俺の片想い状態だったけどね」
そういう蓮の横顔は初めて見る顔だった。
何も言葉が見当たらない。
ただ「へー」って言うだけ。
蓮は川の方に向かって「楽しかったなー」と独り言のように呟いた。
「なんで別れたの」
私は小さな石を転がす。
「向こうが塾講と付き合って、振られた。」
蓮の声が川の音に消される。
「弟としか思えなかったって。」
たしか元カノは2個上だったはずだ。
「まーとっくに終わった恋だけどね!」
蓮はむりやり笑顔を私に向けた。
「むりやり笑わなくていいよ」
「全然むりやりじゃねーよ」
なんだか私の知らない蓮がいたことに、不思議とショックを覚える。
やっぱりそういう相手がいたのか。
河原は石がゴツゴツしてる。
座りやすい石が限られてるから、少し前後になる形で蓮と腰を下ろす。
「蓮さー、私思ったんだよね」
「突然なに」
蓮はゆったりとした川の方に視線を向けたままだ。
「男と付き合うから楽しいんじゃなくて、一緒にいて楽しい人と一緒にいるから楽しいんだなって」
蓮がやっとこっちを見る。
「当たり前だろ」
「え、知ってた?」
蓮は少し私の方に腰の位置をずらす。
「知ってるよ」
「まじかー」
私は足元の石に手を伸ばす。
と、隣で話し始めた。
「元カノがそうだった。」
私は足元から蓮に視線を移す。
「何やってもめちゃくちゃ楽しかったなー」
今度は蓮が足元の石をいじる。
「元カノって一人だけ付き合ったことあるっていってた、その人?」
「うん、まー、最後まで完全に俺の片想い状態だったけどね」
そういう蓮の横顔は初めて見る顔だった。
何も言葉が見当たらない。
ただ「へー」って言うだけ。
蓮は川の方に向かって「楽しかったなー」と独り言のように呟いた。
「なんで別れたの」
私は小さな石を転がす。
「向こうが塾講と付き合って、振られた。」
蓮の声が川の音に消される。
「弟としか思えなかったって。」
たしか元カノは2個上だったはずだ。
「まーとっくに終わった恋だけどね!」
蓮はむりやり笑顔を私に向けた。
「むりやり笑わなくていいよ」
「全然むりやりじゃねーよ」
なんだか私の知らない蓮がいたことに、不思議とショックを覚える。
やっぱりそういう相手がいたのか。