好きじゃない
その後すぐに、もう一人3年の先輩も走って教室に入ってきた。
やっと全員が揃った。

今日は最初の顔合わせ。
今後の図書室の担当決めだ。

楽だと思っていたけど、もっと楽な委員会は他にあったかも、と後悔。

なぜなら、毎週当番制で図書室の受付をしないといけないことを初めて知った。

もしくは図書新聞係。

私は受付に挙手したところ、大体見事に半分くらいで分かれた。

本当の本好きと、楽そうだから選んだ人間が半分ずつ集まっているようだ。

私のクラスの男子は図書新聞係を選んでいた。

その後、受付係だけで曜日ごとの担当を輪になって決めていく。

私の対角線上に麻木蓮もいた。
やっぱりこっちの班か。

メンバー的にダラけていて、みんな「何曜日でもいい」という意見のなさだったから、一人をスタート地点にして時計回りに月、火、水、木、金・・・と割り当てていく。

「じゃあ月曜日の人ー」

月曜日に割り当てられた二人が手を挙げる。

先輩が名前をメモする。

「次、火曜日ー」

私が手を挙げる。

ふと麻木蓮と目が合った。
その手が上がっている。

え、まじか。

喋ったことないな、気まず。

麻木蓮が少しだけ私に向かって会釈してくる。
私もペコッと軽く頭を下げた。

毎週火曜日、お昼休み30分の図書室受付当番が、麻木蓮とペアになってしまった。

これが私と麻木蓮の関係の始まり。
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