好きじゃない
二日目が始まった。
ずっと迷ってた。
蓮のパフォーマンスを見るか。
若菜も見たいと言っていた。
見ないのも不自然だし。
でも分かってた。
かっこいいんだ、絵を描く蓮の姿。
あっという間に仕上げていくんだ。
あんな大きなキャンバス相手に。
若菜とたこ焼きを買って適当な休憩室を使って食べる。
「どうするか決めた?」
バッチバチに決めたメイク。
いつも以上にケバい。
このメイクで今日はもう午前中だけで3組から声掛けられてる。
昨日の爽やか君には連絡したようだ。
「んー」
たこ焼きを頬張る。
「ほんとは見たいんだよね。」
机に突っ伏す。
ひんやりする。
珍しく若菜が私の気持ちを探ってる。
いつもは余計な一言まで言うくせに。
「カナさ、蓮のこと好きじゃね」
長い沈黙を破って若菜が言う。
「うん、好きだよ」
私も言う。
きっと奈穂も龍樹くんも私のこの気持ちにとっくに気付いてる。
「かっこいいんだもん」
私は突っ伏したまま続けた。
「筋肉がないとか言ってたくせに」
「うん」
「中性的って言ってたくせに」
「うん」
「友達って言ってたくせに」
「うん」
全部分かってる。
悔しいくらいに、好きになってた。
時間が近づいてきた。
「どうすんの」
若菜が気にする。
「行く気になったら行くよ」
私は休憩室に残る。
「私は行ってるからね」
若菜はサクッと立ち上がって休憩室を出て行った。
私は一人、休憩室で机に突っ伏していた。
ずっと迷ってた。
蓮のパフォーマンスを見るか。
若菜も見たいと言っていた。
見ないのも不自然だし。
でも分かってた。
かっこいいんだ、絵を描く蓮の姿。
あっという間に仕上げていくんだ。
あんな大きなキャンバス相手に。
若菜とたこ焼きを買って適当な休憩室を使って食べる。
「どうするか決めた?」
バッチバチに決めたメイク。
いつも以上にケバい。
このメイクで今日はもう午前中だけで3組から声掛けられてる。
昨日の爽やか君には連絡したようだ。
「んー」
たこ焼きを頬張る。
「ほんとは見たいんだよね。」
机に突っ伏す。
ひんやりする。
珍しく若菜が私の気持ちを探ってる。
いつもは余計な一言まで言うくせに。
「カナさ、蓮のこと好きじゃね」
長い沈黙を破って若菜が言う。
「うん、好きだよ」
私も言う。
きっと奈穂も龍樹くんも私のこの気持ちにとっくに気付いてる。
「かっこいいんだもん」
私は突っ伏したまま続けた。
「筋肉がないとか言ってたくせに」
「うん」
「中性的って言ってたくせに」
「うん」
「友達って言ってたくせに」
「うん」
全部分かってる。
悔しいくらいに、好きになってた。
時間が近づいてきた。
「どうすんの」
若菜が気にする。
「行く気になったら行くよ」
私は休憩室に残る。
「私は行ってるからね」
若菜はサクッと立ち上がって休憩室を出て行った。
私は一人、休憩室で机に突っ伏していた。