月に魔法をかけられて
副社長の表情を窺うように心配しながら視線を向けていると……。
「旨っ。旨い……。旨いしか言葉が出てこないけど、マジで旨い」
顔を綻ばせながら美味しそうにお味噌汁を飲んでくれている。
「ほんとですか? あー、よかった……」
自然と笑顔が零れ、ほっとするように両手を胸にあてた。
途中で何度も味見をして確認したので大丈夫だとは思っていたけれど、副社長が実際に口にするまではやっぱりとても心配だった。
「次はロールキャベツにしよう」
今度はロールキャベツを箸で掴み、口の中に入れた。
食べやすいように小さめに作ってあるのでナイフやフォークを使わなくてもひと口で食べられる。
「わっ。マジでこれも旨い。美月、これ、ほんとに今の時間で作ったんだよな?」
目を見開きながら問いかけるように私を見つめる。
「はい。でも、ロールキャベツは前に作って冷凍しておいたものだから……。今日はホワイトソースを作ってクリーム煮にしただけです」
「へぇー。いつもこうやって毎日飯作ってんの?」
「はい。買い物して帰ったときに、いろいろ作って冷凍しておくことが多いかな。ひとりだとすぐ材料が腐っちゃうので、私はなんでも冷凍です」
副社長が冷凍庫の中を見たら、ぎっしりと詰まっているおかずたちにきっとびっくりするだろう。
それを想像すると可笑しくなり、ふふっと笑った。
「旨っ。旨い……。旨いしか言葉が出てこないけど、マジで旨い」
顔を綻ばせながら美味しそうにお味噌汁を飲んでくれている。
「ほんとですか? あー、よかった……」
自然と笑顔が零れ、ほっとするように両手を胸にあてた。
途中で何度も味見をして確認したので大丈夫だとは思っていたけれど、副社長が実際に口にするまではやっぱりとても心配だった。
「次はロールキャベツにしよう」
今度はロールキャベツを箸で掴み、口の中に入れた。
食べやすいように小さめに作ってあるのでナイフやフォークを使わなくてもひと口で食べられる。
「わっ。マジでこれも旨い。美月、これ、ほんとに今の時間で作ったんだよな?」
目を見開きながら問いかけるように私を見つめる。
「はい。でも、ロールキャベツは前に作って冷凍しておいたものだから……。今日はホワイトソースを作ってクリーム煮にしただけです」
「へぇー。いつもこうやって毎日飯作ってんの?」
「はい。買い物して帰ったときに、いろいろ作って冷凍しておくことが多いかな。ひとりだとすぐ材料が腐っちゃうので、私はなんでも冷凍です」
副社長が冷凍庫の中を見たら、ぎっしりと詰まっているおかずたちにきっとびっくりするだろう。
それを想像すると可笑しくなり、ふふっと笑った。