月に魔法をかけられて
待ち人来たる
元旦の朝。
一睡もできなかった私は、朝までずっと考えていた思いを瞳子さんに話そうとベッドからゆっくりと起き上がった。
時計を確認すると、朝の6時前。
リビングの方ではかすかに足音が聞こえているので、既に瞳子さんが起きているようだ。
私はパジャマを脱いで、ざっくりとした白いオフタートルのニットと黒いチェックのフレアスカートに着替えると、リビングへ向かった。
「瞳子さん……、おはようございます」
リビングのドアを開けると、瞳子さんがキッチンで大根を洗っていた。
「美月ちゃん、おはよう。早いのね。まだ寝てていいのよ」
ニコリと笑顔を向けながら、包丁で洗った大根の皮を剥き始める。
「なんか目が覚めちゃって……。瞳子さん、明けましておめでとうございます」
私は瞳子さんに向かって丁寧に頭を下げた。
「そ、そうだわ……」
瞳子さんは手に持っていた包丁と大根をまな板の上に置くと、手を洗い、私の前に来て同じように頭を下げた。
「美月ちゃん、明けましておめでとうございます。今年もよろしくね」
「はい。こちらこそよろしくお願い致します」
お互いに顔を見合わせて、ぷっと吹き出す。
「なんか、照れちゃうよね……。でも美月ちゃん、ほんと、今年も……、いえ、これからもよろしくね。今ね、ちょうどお雑煮を作ろうとしてたの。まだもう少し時間がかかるから、ソファーにでも座ってて」
瞳子さんがキッチンに戻り、再び大根を切り始める。
お雑煮を作っているというだけであって、プーンとお出汁のいい香りがしてきた。
一睡もできなかった私は、朝までずっと考えていた思いを瞳子さんに話そうとベッドからゆっくりと起き上がった。
時計を確認すると、朝の6時前。
リビングの方ではかすかに足音が聞こえているので、既に瞳子さんが起きているようだ。
私はパジャマを脱いで、ざっくりとした白いオフタートルのニットと黒いチェックのフレアスカートに着替えると、リビングへ向かった。
「瞳子さん……、おはようございます」
リビングのドアを開けると、瞳子さんがキッチンで大根を洗っていた。
「美月ちゃん、おはよう。早いのね。まだ寝てていいのよ」
ニコリと笑顔を向けながら、包丁で洗った大根の皮を剥き始める。
「なんか目が覚めちゃって……。瞳子さん、明けましておめでとうございます」
私は瞳子さんに向かって丁寧に頭を下げた。
「そ、そうだわ……」
瞳子さんは手に持っていた包丁と大根をまな板の上に置くと、手を洗い、私の前に来て同じように頭を下げた。
「美月ちゃん、明けましておめでとうございます。今年もよろしくね」
「はい。こちらこそよろしくお願い致します」
お互いに顔を見合わせて、ぷっと吹き出す。
「なんか、照れちゃうよね……。でも美月ちゃん、ほんと、今年も……、いえ、これからもよろしくね。今ね、ちょうどお雑煮を作ろうとしてたの。まだもう少し時間がかかるから、ソファーにでも座ってて」
瞳子さんがキッチンに戻り、再び大根を切り始める。
お雑煮を作っているというだけであって、プーンとお出汁のいい香りがしてきた。