月に魔法をかけられて
山内美月という秘書 –壮真side-
久しぶりによく寝た朝だった。
こんなにもよく寝たと思えたのはいつぶりだろうか。
半年前に日本に戻ってきてからというもの、海外との仕事のスタイルの違いや忙しさもあって、疲れと寝不足の毎日だった。
俺はゆっくりと反対側に寝返りを打ちながら、うっすらと目を開けた。
少し身体のけだるさは残るものの、それはいつも感じているけだるさより随分と軽かった。
外は晴れているのか、カーテンの隙間から光が差し込む。
その光が眩しくて、俺は差し込んでくる光を遮るように、左手を顔の近くに動かした。
痛てっ……。
何か固い物体が、おでこにゴツっと当たる。
それがいつも身に着けているブライトリングのクロノマットだとわかり、俺は目を擦りながら、無意識に時刻を確認した。
時刻は8時を少し過ぎたところだ。
そろそろ起きてシャワーでも浴びるか……。
そう思った時だった。
どうして俺は腕時計をしているんだ?
不思議に思い、もう一度腕時計を見る。
すると、腕時計と一緒に長袖のワイシャツが目に入った。
昨日は服を着たまま寝たのか……。
………………………。
いや………。
違う……………。
俺は一瞬で目が覚め、反射的に飛び起きた。
こんなにもよく寝たと思えたのはいつぶりだろうか。
半年前に日本に戻ってきてからというもの、海外との仕事のスタイルの違いや忙しさもあって、疲れと寝不足の毎日だった。
俺はゆっくりと反対側に寝返りを打ちながら、うっすらと目を開けた。
少し身体のけだるさは残るものの、それはいつも感じているけだるさより随分と軽かった。
外は晴れているのか、カーテンの隙間から光が差し込む。
その光が眩しくて、俺は差し込んでくる光を遮るように、左手を顔の近くに動かした。
痛てっ……。
何か固い物体が、おでこにゴツっと当たる。
それがいつも身に着けているブライトリングのクロノマットだとわかり、俺は目を擦りながら、無意識に時刻を確認した。
時刻は8時を少し過ぎたところだ。
そろそろ起きてシャワーでも浴びるか……。
そう思った時だった。
どうして俺は腕時計をしているんだ?
不思議に思い、もう一度腕時計を見る。
すると、腕時計と一緒に長袖のワイシャツが目に入った。
昨日は服を着たまま寝たのか……。
………………………。
いや………。
違う……………。
俺は一瞬で目が覚め、反射的に飛び起きた。