怪事件捜査クラブ~十六人谷の伝説~
要の趣味は、クラッキングをして他人の中身を覗き見ることだった。だが、それはごくたまにする行為で、普段は盗み聞きを主にし、パソコンを使うときは大概人ではなく、ブラックハッカーたちが集まるサイトを閲覧していた。そのサイトには、監視カメラの映像や、他人のパソコンのカメラをクラッキングし、盗撮した映像が上がってくるので、それを観賞したりしていた。
いづれにしても悪趣味極まりないし、犯罪でもあるので、やめるようにあかねと秋葉には言われていた。だからか、クラッキングをする頻度もサイトの閲覧も減っている。が、どうしても気になる人物がいる場合は、ひっそりこっそり覗き見していた。
大島の場合は、万が一気になる存在になるかも知れないという理由で、URLを踏むと機械内にあるデータが要のパソコンと同期するウイルスが仕掛けられていた。ただ、要がさっきやったように、URLを少し改造して実行しないかぎりは無害なものだ。
大島のスマートフォンには有名な動画サイトに登録した形跡があったので、パスワードを探る。パソコン内のソフトを起動すると、六桁の数字がルーレットのように回転し始める。一桁づつ数字が現れ、ものの数十秒で大島のパスワードを探し出した。
パスワードを打ち込んで開く。
「へえ……こいつ」
要はにやりと笑った。
「どうした?」
秋葉が気づいて近寄る。要はパソコンを見せた。
「面白い趣味持ってるよ」
秋葉は、画面を見て渋面を作った。
「なんだ。大島さんも相当悪趣味だな」
「でしょ。あたしなんか可愛く見えちゃうくらい、悪趣味」
呟いた声音は嫌悪に満ちていた。
*
それから要達はジャブダル内場の検索もかけてみた。案の定、怪しい宗教団体のホームページが表示され、教祖としてジャブダル内場の写真が載っている。そこには、どこそこの悪霊を除霊したなどの、自身の霊能力者としての経歴が載っている。過去にはテレビ番組にも出演していた。
やっぱり胡散臭いと要は思いながら、残りの二人も検索にかける。上河内は、ジャブダル内場の右腕的な存在らしい。彼女自身も霊能力者を自称している。
いづれにしても悪趣味極まりないし、犯罪でもあるので、やめるようにあかねと秋葉には言われていた。だからか、クラッキングをする頻度もサイトの閲覧も減っている。が、どうしても気になる人物がいる場合は、ひっそりこっそり覗き見していた。
大島の場合は、万が一気になる存在になるかも知れないという理由で、URLを踏むと機械内にあるデータが要のパソコンと同期するウイルスが仕掛けられていた。ただ、要がさっきやったように、URLを少し改造して実行しないかぎりは無害なものだ。
大島のスマートフォンには有名な動画サイトに登録した形跡があったので、パスワードを探る。パソコン内のソフトを起動すると、六桁の数字がルーレットのように回転し始める。一桁づつ数字が現れ、ものの数十秒で大島のパスワードを探し出した。
パスワードを打ち込んで開く。
「へえ……こいつ」
要はにやりと笑った。
「どうした?」
秋葉が気づいて近寄る。要はパソコンを見せた。
「面白い趣味持ってるよ」
秋葉は、画面を見て渋面を作った。
「なんだ。大島さんも相当悪趣味だな」
「でしょ。あたしなんか可愛く見えちゃうくらい、悪趣味」
呟いた声音は嫌悪に満ちていた。
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それから要達はジャブダル内場の検索もかけてみた。案の定、怪しい宗教団体のホームページが表示され、教祖としてジャブダル内場の写真が載っている。そこには、どこそこの悪霊を除霊したなどの、自身の霊能力者としての経歴が載っている。過去にはテレビ番組にも出演していた。
やっぱり胡散臭いと要は思いながら、残りの二人も検索にかける。上河内は、ジャブダル内場の右腕的な存在らしい。彼女自身も霊能力者を自称している。