乙女ゲームの断罪エンド悪役令嬢に転生しました ~超弩級キャラのイケメンシークがお買い上げっ?!~
5.地に堕ちた悪役令嬢は、悲惨な末路をたどるしかないのか?
ローゼマリアの激しい拒絶に、アウゼンの顔つきが強ばる。
「このっ……犯罪者がっ……! わしが一億ルーギルで買わなければ、牢獄の中でのたれ死ぬことになるのだぞ!」
「あなたのようなケダモノのモノになるくらいなら、死んだほうがっ……きゃっ……!」
ローゼマリアは最後まで言葉を発せられなかった。
アンノウンがローゼマリアの言葉を遮ってきたのである。
「黙りなさい! 愚かな娘よ! アリスさまが貴様を一生牢獄にブチこむか、オークションで金に換えるか、そのどちらかに決めたのです! 運命を違えることなんてできないんですよ!」
それを聞いたローゼマリアは、顔面が蒼白になってしまう。
(ここが乙女ゲームの世界である以上、運命は変えられないの……? ちっぽけなわたくしの手では……)
怒りか悲しみかわからない衝撃で小さく震えるローゼマリアを目にし、アウゼンが忌々しいいった口調で糾弾する。
「どうやら躾が必要のようじゃの。じっくりと教え込んでやらねばな」
アウゼンが口端から涎を垂らし、いやらしい笑みを浮かべる。
「ふっふっふっ……わしの過去の妻どもも最初はそうだった。じっくりと毎夜躾を施したら、一週間もせずに従順になったぞ? 生意気な元公爵令嬢が、わしの与える快楽に堕ちるときが実に楽しみだのう」
(気持ち悪い……気持ち悪い……いや、いやよ……モブ獄卒兵も許せなかったけど、アウゼン公爵もひどい男……最低の部類よ)
乙女ゲームを遊んでいたときは、ただただヒロインを応援するだけだった。
上りつめていくヒロインの姿がキラキラして美しかったし、彼女が攻略キャラを次々虜にしていけば、まるで自分のことのように感動した。
しかし、その裏側は闇だ。
地に堕ちた悪役令嬢は、牢獄でモブ獄卒兵の慰みものとされるか、変態公爵に壊されるかという、悲惨な末路をたどるしかないのか。
(悪役令嬢という役は、なんて不条理で理不尽なの……?)
目尻に涙を浮かべるローゼマリアを見て、アンノウンがあざ笑った。
「犯罪者は犯罪者らしい態度を取りなさいよ」
(なにが犯罪者よ……でっちあげじゃない。それに人身売買のほうが、よっぽど罪が大きいわ)
ローゼマリアの腹の内を見透かしたように、アンノウンが嫌な笑みを浮かべる。
「あなたは一億ルーギルでアウゼン公爵に買われたのですよ? もうちょっと謙虚な態度を取ったらどうです?」
「一億ルーギル? その程度のお金でわたくしを買えると思わないでください。わたくしは、それ以上のお金を用意することができますわ」
震える声で気丈に言い返すローゼマリアに、アンノウンが鼻で笑う。
「このっ……犯罪者がっ……! わしが一億ルーギルで買わなければ、牢獄の中でのたれ死ぬことになるのだぞ!」
「あなたのようなケダモノのモノになるくらいなら、死んだほうがっ……きゃっ……!」
ローゼマリアは最後まで言葉を発せられなかった。
アンノウンがローゼマリアの言葉を遮ってきたのである。
「黙りなさい! 愚かな娘よ! アリスさまが貴様を一生牢獄にブチこむか、オークションで金に換えるか、そのどちらかに決めたのです! 運命を違えることなんてできないんですよ!」
それを聞いたローゼマリアは、顔面が蒼白になってしまう。
(ここが乙女ゲームの世界である以上、運命は変えられないの……? ちっぽけなわたくしの手では……)
怒りか悲しみかわからない衝撃で小さく震えるローゼマリアを目にし、アウゼンが忌々しいいった口調で糾弾する。
「どうやら躾が必要のようじゃの。じっくりと教え込んでやらねばな」
アウゼンが口端から涎を垂らし、いやらしい笑みを浮かべる。
「ふっふっふっ……わしの過去の妻どもも最初はそうだった。じっくりと毎夜躾を施したら、一週間もせずに従順になったぞ? 生意気な元公爵令嬢が、わしの与える快楽に堕ちるときが実に楽しみだのう」
(気持ち悪い……気持ち悪い……いや、いやよ……モブ獄卒兵も許せなかったけど、アウゼン公爵もひどい男……最低の部類よ)
乙女ゲームを遊んでいたときは、ただただヒロインを応援するだけだった。
上りつめていくヒロインの姿がキラキラして美しかったし、彼女が攻略キャラを次々虜にしていけば、まるで自分のことのように感動した。
しかし、その裏側は闇だ。
地に堕ちた悪役令嬢は、牢獄でモブ獄卒兵の慰みものとされるか、変態公爵に壊されるかという、悲惨な末路をたどるしかないのか。
(悪役令嬢という役は、なんて不条理で理不尽なの……?)
目尻に涙を浮かべるローゼマリアを見て、アンノウンがあざ笑った。
「犯罪者は犯罪者らしい態度を取りなさいよ」
(なにが犯罪者よ……でっちあげじゃない。それに人身売買のほうが、よっぽど罪が大きいわ)
ローゼマリアの腹の内を見透かしたように、アンノウンが嫌な笑みを浮かべる。
「あなたは一億ルーギルでアウゼン公爵に買われたのですよ? もうちょっと謙虚な態度を取ったらどうです?」
「一億ルーギル? その程度のお金でわたくしを買えると思わないでください。わたくしは、それ以上のお金を用意することができますわ」
震える声で気丈に言い返すローゼマリアに、アンノウンが鼻で笑う。