乙女ゲームの断罪エンド悪役令嬢に転生しました ~超弩級キャラのイケメンシークがお買い上げっ?!~
10.おかしいっ!ジャファ様の好感度が上がらない!私がヒロインなのに!
感情的になりそうな気持ちをぐっと抑え、アリスを睨み返す。
「申しわけございませんが、諦めることはできません。最後まで抗わせていただきますわ」
「ふふっ……意味ないわよ? 私が決めたら、ぜったいにそうなるんだから。あんたはミストリア王国にとって邪魔者なの。とっとと消えて?」
それを聞いたジャファルが、さすがに黙っていられないようで嘲笑う。
「ローゼマリアひとりの生死で、国が滅びる? ミストリア王国とは、なんと脆弱な国か。現国王の治世に問題があるのではないか? 根拠もなく、まったくもって言語道断。荒唐無稽ではないか」
「な、なによ。私の言うこと信じられないの?」
「きさま自身を信じていない」
アリスが親指を口もとに持ってくると、ガリガリと爪をかみ始めた。
「おかしい、おかしいわ……これじゃあ好感度が上昇するどころか、マイナスじゃないの」
好感度という言葉がアリスの口から出て、ローゼマリアは確信した。
「アリス。あなたも、ゲームの……」
そのとき、ローゼマリアの言葉を遮るように、扉からノック音がした。
開いた扉から、ラムジが慌てたようすで貴賓室に入ってくる。
「国王陛下。お客さまがお越しです。今すぐ謁見したいとのことですが、いかがいたしましょうか?」
ラムジの伝達に、ぱっと喜んだのはアリスだ。
「フォーチュンナイトね! んもうっ! 遅いんだから!」
脳天気なアリスを目にして、ジャファルが薄く微笑む。
「今すぐ、ここに連れてきてくれ」
「よろしいのですか?」
「構わん」
成り行きを見ていたアリスが、ローゼに対して、ふふっと鼻で笑う。
「フォーチュンナイトが登場したら、もうあとがないわよ? 覚悟してね」
優位な立場に立ったと思ったのか、アリスが機嫌よさそうにスキップを始めた。
相変わらず宰相は、手にコーヒーカップを持ち、ソファに座ったまま成り行きを窺っている。
フンフンと鼻歌を歌いながら、貴賓室の中をうろうろするアリスに、ローゼマリアは問いかけた。
「申しわけございませんが、諦めることはできません。最後まで抗わせていただきますわ」
「ふふっ……意味ないわよ? 私が決めたら、ぜったいにそうなるんだから。あんたはミストリア王国にとって邪魔者なの。とっとと消えて?」
それを聞いたジャファルが、さすがに黙っていられないようで嘲笑う。
「ローゼマリアひとりの生死で、国が滅びる? ミストリア王国とは、なんと脆弱な国か。現国王の治世に問題があるのではないか? 根拠もなく、まったくもって言語道断。荒唐無稽ではないか」
「な、なによ。私の言うこと信じられないの?」
「きさま自身を信じていない」
アリスが親指を口もとに持ってくると、ガリガリと爪をかみ始めた。
「おかしい、おかしいわ……これじゃあ好感度が上昇するどころか、マイナスじゃないの」
好感度という言葉がアリスの口から出て、ローゼマリアは確信した。
「アリス。あなたも、ゲームの……」
そのとき、ローゼマリアの言葉を遮るように、扉からノック音がした。
開いた扉から、ラムジが慌てたようすで貴賓室に入ってくる。
「国王陛下。お客さまがお越しです。今すぐ謁見したいとのことですが、いかがいたしましょうか?」
ラムジの伝達に、ぱっと喜んだのはアリスだ。
「フォーチュンナイトね! んもうっ! 遅いんだから!」
脳天気なアリスを目にして、ジャファルが薄く微笑む。
「今すぐ、ここに連れてきてくれ」
「よろしいのですか?」
「構わん」
成り行きを見ていたアリスが、ローゼに対して、ふふっと鼻で笑う。
「フォーチュンナイトが登場したら、もうあとがないわよ? 覚悟してね」
優位な立場に立ったと思ったのか、アリスが機嫌よさそうにスキップを始めた。
相変わらず宰相は、手にコーヒーカップを持ち、ソファに座ったまま成り行きを窺っている。
フンフンと鼻歌を歌いながら、貴賓室の中をうろうろするアリスに、ローゼマリアは問いかけた。