星空ラブソング
「後ろ失礼いたします」
その店員の声に私は振り返り、本棚の方に身を近づけて頭を下げた。
そろそろ戻らなければとハッとして、絵本を元の位置に戻してから席に向かった。
「沢田さん、楽しいアンケートでした」
三原君はそう言って私を見上げ満面の笑みを向ける。
「ありがとう。助かったよ」
「今、何人くらい集まってるんですか?」
「うーんと、三原君入れて10人かな」
私は回答者を頭に浮かべて指で数えた。
あともう一人、まだ回答は届いていないけれど、竹田さんの奥さんがいた。だから11人だ。
「そっか。これからが大変そうですね。いつまでに集めるんですか?」
「遅くても9月下旬までにはって感じかな」
「なるほど。でも、夏休み9月25日とかまででしたよね」
「そうなの。だから来週にある特別講義中に集めようと思ってる!」
私は姿勢を正して意気込むように言った。