星空ラブソング
でも結局、窓口には行っていないまま、翌週の水曜の夜を迎えてしまった。


明日は、朝一に自習室に行くと決めていた。


世界を漆黒が包むころ、私は家のベランダに出て、夜風に吹かれながら空を見上げた。


東京の夜空に光る小さな星たちは、私にエールを送ってくれているみたいだった。


1人でドキドキ思っている日々は今日で卒業して、
もしも明日、自習室で会えたなら現実に駆け出していく。


だから私にチャンスをくださいと宙に願っていた。

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