星空ラブソング

見とれている場合じゃないんだ。


バイトに送れちゃうから急がなくちゃとハッとして、お財布から学生証を取り出して渡した。


「よろしくお願いします」

「来週でいいですか?」

「はい。火曜日の14時からを希望したいです」


予約表に名前と学籍番号を書いてくれているのを見て、このまま私の名前覚えてくれないかなと期待した。


記入し終えて、学生証を返却してくれた。


「はい、どうぞ」

「ありがとうございます」


私は、もう少しだけこの時間が続いてくれることを望んでいた。

まだ、伝えたいことが残っているから。

私はスゥっと息を吸って一息で声にした。


「あの、それと、この間は自習室で頭上のところの照明をつけてくださってありがとうございました」


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