星空ラブソング
私はというと、やっと会えたことへの喜びで胸がいっぱいになって宙を仰いでいた。
「由依、今向こうから挨拶したよね?!」
確かめるように聞くから、私は大きく頷いた。
「やったね、由依!」
「どうしよう、嬉しい・・・」
「でも、彼にとってはライバル登場か」
「彼?」
「その豆パンをくれた彼よ!」
「ああ、三原君ね。三原君はそんなんじゃないよ。
お礼だって言ってたし」
「由依、本気で言ってるの?」
「え?」
私が聞き返すと、涼花が呆れたように項垂れた。
「まぁ、そういう鈍感なところが由依のいいところでもあるんだけどね」
「涼花は、すぐそういう方向にもっていきすぎなの!」
私がそういうと涼花は反論の代わりというように、授業が終わったら会おうと言ってきた。