星空ラブソング
「わかりました。友人にも伝えます!
どうもありがとうございます」
私は勢いあまって、座席から立ち上がって一礼してしまった。
それを見た竹田さんが、くくっと肩をすくめて笑うから、私は半ば信じられない気持ちで、デスクを2つ挟んで少し離れた位置にいる彼を眺めた。
「また、なんかあったら聞いてください」
そう言い残して、ドアの方に体の向きを変えてしまう竹田さんを私は呼び止めた。
「待ってください!」
せっかく2人きりなのに、このままチャンスを逃したくはなかった。
加速していく鼓動と戦いながら、私は彼の方に歩み寄った。