星空ラブソング
「インタビューのテーマは、夢や目標についてだと思うんだよね。
また最終確認して伝えるけどさ」
「へぇ。難しそうなテーマですね。私で大丈夫かな・・・」
夢を言葉にするってあまりしたことがないから、どう伝えたらいいのかなって考え込んでしまいそう。それが記事になるならますますだ。
私の心配をよそに、竹田さんは廊下に響くような大きな声で余裕気に笑った。
「大丈夫でしょ、沢田さんは」
「どうして、そんな簡単に・・・」
「豆について話したらいいじゃん」
軽々しい口調に、小ばかにされてるように思えて私は口を尖らせた。
「新聞に載ったら、私の豆好き皆に知られちゃうじゃないですかー」
「いいじゃん」
「なんか恥ずかしいですぅ」
そう言い返すと、何かがツボに入ったかのように竹田さんはクククッとお腹を抱えて笑った。
ずるいなぁ。傍で笑顔が見れただけで、この数週間の寂しさが一瞬で吹き飛んでいってしまうみたいだった。
そうして私は、一週間後の木曜日に大学新聞の取材を受けることなった。
今日の面接のことは、もしダメだった時に言うのが恥ずかしいから、とりあえず竹田さんには伝えないことにした。
だけど私は、一瞬にして沢山の力を貰って2次面接に向かった。