星空ラブソング

アンケートのスケジュールは、10月中旬までに集計までを終わらせることになっている。


「それは大変だね。・・・うちの奥さんにもやってもらおうか?」


竹田さんが少し小さめの声になって言った。


私は、「お願いします」と動揺に気づかれないように笑顔で頷いた。


どんな形であれ、竹田さんとこうして繋がっていられることが、私にとっての幸せだから。しかも今は、回答が1枚でも多く集まれば助かる。


奥さんの回答は、スキャンデータをメールで送ると、竹田さんは私に名刺をくれた。


竹田さんが、教務課の主任だということを名前の横に記載された役職を見て初めて知った。


「そこに書いてるアドレスに、沢田さんから一報送ってくれたら助かります」

「わ、分かりました。送っておきます」


アドレスまで知れてラッキーと素直に喜べない。


だって、奥さんの回答が送られてくるんだもんね・・・。


本当にこれで良かったんだろうかと、私は自分の選択に疑問を持った。

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