言えなかった言葉 ~友達と同じ人を好きになって…

それからの早苗は 一層 綺麗に輝いて。

俺は さらに早苗から 離れられなくなっていた。


早苗とは ほぼ毎日 会っていたけど。

一緒にいる時間が 増えるほど

俺は 早苗を 好きになっていた。


多分 早苗も… 同じ気持ちだったと思う。


2月に 管理栄養士の 国家試験を受ける早苗。


「俺 勉強の邪魔してない?」

「ううん。最近 試験勉強 順調だよ。予備校の 模擬テストも 上がっているし。」

「本当? 良かった。ねぇ 早苗。試験 終わったら 一緒に暮らそうか?」


仕事を 辞めてまで 頑張っている早苗だから。

俺は 国家試験の 合格を 見届けたい。


「えっ? 」

「結果 出てからの方がいい?」

「うーん… 落ちた時 側にいてほしいから…」

「大丈夫。受かるって。俺 少しずつ 部屋探し しておくね。早苗は 勉強 頑張るんだよ。」


俺の言葉に 嬉しそうに 頷く早苗。





 

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