怪奇病棟〜恐怖からは逃れられない〜
「ここにご飯、置いときますね」
床頭台の机を引っ張って出し、その上に食事を置いて私は病室を出ました。病室に変わったところは見られず、やはり前田さんが寝ぼけていただけなんだろうと思っていました。
「原さん、お食事終わりましたか?」
食事を配り終え、食事介助も済んだ頃、私はご飯を配った患者さんの部屋を一つずつ覗いて食べ終わった食器を回収していきます。
「まだ食べていたのは、前田さんと相原さん、それに田中さんね……」
今のうちにカルテの整理でもしておこうかな、と私が思っていた刹那、「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!」と大きな悲鳴が聞こえてきました。前田さんの部屋からです。
「前田さん!?」
私と近くにいた看護師さんは顔を見合わせ、慌てて前田さんの部屋に飛び込みました。部屋に入ってすぐ、私たちが開けたドアが閉まっていきます。
部屋に入った刹那に、私もその看護師さんも部屋の異常に気が付きました。部屋の電気が誰も触れていないにも関わらず、勝手についたり消えたりを繰り返しています。そしてそれを見て、前田さんはひどく怯えていました。
床頭台の机を引っ張って出し、その上に食事を置いて私は病室を出ました。病室に変わったところは見られず、やはり前田さんが寝ぼけていただけなんだろうと思っていました。
「原さん、お食事終わりましたか?」
食事を配り終え、食事介助も済んだ頃、私はご飯を配った患者さんの部屋を一つずつ覗いて食べ終わった食器を回収していきます。
「まだ食べていたのは、前田さんと相原さん、それに田中さんね……」
今のうちにカルテの整理でもしておこうかな、と私が思っていた刹那、「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!」と大きな悲鳴が聞こえてきました。前田さんの部屋からです。
「前田さん!?」
私と近くにいた看護師さんは顔を見合わせ、慌てて前田さんの部屋に飛び込みました。部屋に入ってすぐ、私たちが開けたドアが閉まっていきます。
部屋に入った刹那に、私もその看護師さんも部屋の異常に気が付きました。部屋の電気が誰も触れていないにも関わらず、勝手についたり消えたりを繰り返しています。そしてそれを見て、前田さんはひどく怯えていました。