そろそろきみは、蹴られてくれ。
*
……いた!
橘の示した “ 校舎裏 ” を探し始めて2分。意外と早く見つかってしまった。
わかりやすく、でもまわりからは簡単には見つからない場所。
きっと、考慮してくれたんだろうな。考えて、また、すきだと思ってしまった。
わたしはいま、壁に隠れている。
見つけたとき、しゃがみこんだ橘が顔を手で覆っていたんだもん!
え、これって、橘照れてる? とか浮かべたらもう見られなくなった! どうしよう、早く声かけなきゃとは思うんだけど、わたしの中で熱がひかないっていうか!