そろそろきみは、蹴られてくれ。


そうだ、課題がある。まだ提出期限は先だけど、やっておこうと思っていたもの。


いま切らなかったら、確実に徹夜コースだ。それは避けたい。


「そうだね」


あああ、紗奈! そんな声出さないの、そうだね! くらいのテンションでいてよ、悲しいなって表に出さないで。


「ふは、」


橘が小さくわらった。


隠すの下手すぎたから、わらったのかな。


うう、ごめん……。

< 363 / 625 >

この作品をシェア

pagetop