そろそろきみは、蹴られてくれ。
埋まる準備は万端です
橘を探して、廊下、教室を見て回る。
うーん……、もしかして、橘も休憩中かな。
そうだとしたら、どこにいるのかわからない。
準備中だったなら、教室か教室付近の廊下にいると思っ──いた!
教室付近の廊下、自動販売機の影で発見。
声をかけようとして、止まる。
長いまつげを伏せて、憂い気な表情。ぴったりとは閉じられていないくちびる。
美形の物憂げな表情って、すっごく綺麗。
ずっと見てたいな、それはさすがに怪しすぎる? でもでも、綺麗すぎて無理だって、隣に立てない、わたしの彼氏やばくないですか?
いや、だけど、そんな表情浮かべるってことは──何かあったのかな。