そろそろきみは、蹴られてくれ。


「楽しかったね」

「すっごく楽しかった!」


ここぞというタイミング、を、ずっと探していた。


もうわたしはずっと橘をすきでいる。これからもそうだろうし、いままでだってすきでしかたのない日々を歩んできた。


告白してもらえてうれしかった。告白をわたしからしたいというそれを、受け入れてもらえてうれしかった。


最初は、とことん変なひとだと思ったし。


いまでも思うし。


苦手意識、ムカつくやつと認識──って、ほんとうにものすごかったけれど。


すきで、すきで、どうしようもないよ。


失敗してしまったと焦るような心の声ダダ漏れ状態でもよろこんでくれて、会話を繋げてくれて。


まってとばかり言って、逃げを何度も繰り返したわたしに、ありがとうと言ってくれて。


もったいない、わたしにはもったいない。


考えすぎて頭がおかしくなるかと思った。


すきなのに、すきと言ってくれているのに、ずっとそうやって悩んでしまって。

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