どうして・・

···熊みたいな先生


彩羽は、父と母に連れられて
父の知り合いの弁護士さんの
事務所へと向かう。

式場のキャンセルとか
川本のお父さんが支払ったみたいだが
それが気になっていたのは
確かだったから

ついた所は、
【 奥菜法律事務所 】
中に入ると
大きな熊のような男性が
「私が奥菜と申します。
あなたが、日垣 彩羽さんですか?」
と、挨拶をされ
「あっ、はい。」
と、慌てて答えると
「皆さん、私を見ると
同じようなリアクションをされますから
お気遣いは、なしで。」
と、言われて可笑しくなり
「クスクスっ」
と、笑ってしまって
「ああっ、すみません。」
「いいえ、あなたの笑顔を見ることが
出来て良かったです。
それでは、どうぞ。」
と、言われて先生の後に続くと
応接室と会議室があり
会議室の方に案内された。

その時、杖をついた綺麗な女性が
立っていて、私に頭を下げたので
私も慌てて黙礼をした。

中に入ると
川本の両親が座っていたが
私を見ると立ち上がり
心配そうな顔をした。

本当に優しいご両親だ。

私は、ここでも黙礼をした。

横に長く設置された机
一番端に、父と母が隣同士に座り
間を開けて、川本のご両親が座った。

先生から
「彩羽さんはこちらに。」
と、父達から少し離れた所に
テーブルと椅子が二つあり
その一つに腰かけた。

父も母も、振り返り心配そうにみる
私も不安であるが
奥菜先生は、大丈夫の雰囲気
だった。

そこに« コンコン »と
ノックの音と共に
女性の方が入ってこられた。
どうやら、事務員さんのようだ。

その後から新と美春?だろう
二人が入ってきた。
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